皆さま、こんばんは。
このような辺境まで、お越し頂き、ありがとうございます。
先日、無事大団円を迎えた、当作品ですが、後追いして、今楽しんでいる方もいらっしゃると思います。
個人的には、全編通して、素晴らしい出来であったと思いますが……
何分、駆け足過ぎて謎が消化できないまま終わりを迎えた方も、多かったのではと危惧しております。
そこで、拙い解説ではありますが、分かり難い部分を中心に、こちらで取りあげていきたいと思います。
今回は、更に盛り上がり、多くの心理的描写が詰まった21話を解説します。
また、前半戦を含め、今迄の解説記事はこちらになります。
・サクラダリセットのススメ
・中学生編まとめ①
・第3・4話まとめ
・第6~8話まとめ
・第10話まとめ
・第12話まとめ
・第12話~15話まとめ
・第16話~19話まとめ
・第20話まとめ
nn
追う者・追われる者
前話で、能力の無くなった咲良田をリセットし、浦地政宗の計画が始まる前に戻ってきました。
その事を知った相馬菫は、自分の役目が終わった事を理解し、リセット前と違う行動を起こします。
追い詰められる相馬菫
自分の役目が全て終わったと理解した彼女。
ちなみに、何故それが解るかといえば、人の未来を覗くことで、リセットしたかどうか分かるからです。
リセットは時間を超えないので、もしリセット前であれば、以下のように見えるでしょう。
条件:9月24日にセーブ 9月25日にリセット
未来視の現時間
→【9月25日リセット直前まで】→(リセット)→【9月24日セーブ時点】
と言うように、いきなり巻き戻ったように未来が見えるはずなのです。
未来をみていて、時間が巻き戻った様に見えたら、リセット前と言うことになります。
逆に、それが見えないなら、既にリセットは完了していると分かるわけですね。
そうして、彼女は常にリセットされたかどうかを確認していたのでした。
そして、作中、自分のその存在意義は、浅井ケイの迷惑になるのを防ぐ事だと、言いきっています。
その為、リセットを確認した彼女は浦地正宗と会う約束をすっぽかし、逃亡しました。
ですが、浦地政宗は管理局の対策室長。
言ってしまえば、実行部隊の指揮官みたいなものです。
咲良田の能力者を管理している組織が本気になって追えば、逃げることは不可能です。
そして、彼女は追い詰められ……最終手段に出ました。
未来視の魔女を追う浦地正宗
この時点で、彼は既に未来視の能力者は、相麻菫だと知っていました。
ですから、簡単に彼女の罠に引っかかった訳でもあるのですが……。
彼は、相麻菫……つまり未来視対策として、ある一つの手段を用いていました。
それは、彼の能力を使って、定期的に自分自身の記憶を巻き戻すと言うものです。
つまり、一定期間より先の重要な記憶を彼自身は持たないことになります。
定期的にそれを行っているので、彼の記憶は穴だらけ。
虫食いのように断片的な記憶だけが残る、異常な状態となってます。
その断片的な記憶をつなぎ留め、補完するために、彼は手帳に全てを記して加賀屋にロックを掛けてもらっていました。
加賀屋のロックは、強度が高く、リセットをも超えます。
これにより、擬似的にリセットを越えて記憶を持ち越すことに成功しております。
また、新しい手帳には全てロックがかかっているため、他人が覗き見ることは不可能。
あの黒い手帳は、浦地政宗の記憶であり、計画の要であり、彼の全てだったのです。
未来視を使うケイ 死を望む相麻菫
浅井ケイは、相馬菫に未来視を使う様に、説得されていました。
そして、悩んだ上で、彼は、未来視を使う事を決意します。
この辺りの彼の心理描写は、見事の一言です。
そして、彼の本音が透けて見えるやり取りでもありました。
そんな浅井ケイの本心や、彼の心情については、後述致します。
再度、彼女の元に集った人々
浅井ケイが未来視を使う方法。
それは、写真の中の相馬菫の能力をコピーするという物でした。
リセットが成功した事により、彼の手元には3枚の写真が戻ってきています。
その中には、相馬菫を復活させた、あの写真も入っている訳ですね。
彼は、未来視能力を使う為だけに、写真の世界に入りました。
第10話のあのシーンと全く同じ。
ここまで視聴してきた人からすれば、懐かしさすら覚えるのでは無いでしょうか?
再度、相馬菫の前に立った浅井ケイ。その意味は重く、切ない物です。
この時より、静かですが地の底で音もなく燃える炎の様な、壮絶な10分間が始まります。
相馬菫の未来視、その本質
相馬菫の未来視を使うには、その対象と会話をする必要がありました。
その為、浅井ケイは、春埼美空と会話をし、彼女の未来を見る事で間接的に自分の未来を知ろうとします。
春埼美空は、常に浅井ケイの傍にいますから、当然の選択と言えるでしょう。
そして、その能力を使って分かった事は、彼にとって驚き以外の何物でもありませんでした。
彼女の能力は、確かに未来視でした。ですが、その受け取り方法に問題があるのです。
見える未来は、対象の感情・考えている事まで全てを受け取ってしまうのです。
それのどこが問題なのか? そう思う方もいらっしゃるかもしれません。
ですが、これは本当に大問題です。
人の感情・記憶・考えている事を自分の事の様に知るという事は、他人と自分を重ねるという事です。
つまり、他人の思考と自分の思考を同化させ、混ぜ合わせると言って良いでしょう。
自己と言う物は、記憶によって土台ができています。
そして、その時に考えた事、感じた事、そう言った物を積み重ねて、自己が構成されています。
ならば、そこに他人の思考が混じったら、それを自分の物とどうやって切り離せばいいのでしょう?
私は、そんな事出来無いと思います。
その感情の元が他人の物だったとしても……
自分の中で沸き起こった感情を切り離す事など普通の人には、不可能でしょう。
全てが、自分の物として根付く事になります。
ですから、相馬菫は、能力を使うたびに、他人の思考に支配されていくことになります。
彼女の言う通り、「この能力は自我を守ってはくれない」のです。
相馬菫の未来視の終着点
過去、彼女の未来視で確定されたのは、ケイが未来視を使いに彼女の前に現れるこの瞬間までです。
何故なら、これ以降は、ケイが未来視を使う事で、彼女の知っている未来から外れる為です。
未来視能力は、未来を知った人の介入をもって結果として未来がねじ曲がります。
そして、今回は未来を知ったケイの意思で未来が捻じ曲がるので、その先を、過去の相馬菫は感知できません。
ここからは、彼女にとっても未知の領域なのです。
終わりを望む相馬菫と、それを許さない浅井ケイ
復活した相馬菫は、全てをやり終えた事で、その存在意義を見失っていました。
こちらは、ここまで視聴し続けられた人なら、多くを説明する必要は無いかと思います。
全て浅井ケイの為に、その思考も抑えて、その身を投げ打って、計画を進めて来たのです。
復活してからの彼女の役割は、浦地政宗に協力して、計画を3日以内に収める事でした。
浦地政宗に信用される為、索引さんの能力をかいくぐる為……彼女は生み出されました。
自分を相馬菫と思えない程、不安定な存在として、再度、この世に出て来たのです。
それも、リセットが成功した事で、終止符が打たれました。
彼女の役目はもう何もありません。
全てはケイに託しました。彼の幸せの為に、彼女は全てをやり切ったのです。
ここに至るまで、彼女が苦しむ様子が、あらゆるところに描写されていました。
ケイに拒絶される未来を知り、絶望しても……
ケイと春埼美空が、恋仲になったとしても……
過去の自分自身……相馬菫が全てを押し付けて、いなくなったとしても
彼女は、歯を食いしばって、全てをささげてここまで来ました。
だからこその虚無感であり、そして、自己の存在の不安定さからくる自己否定となります。
もう、これ以上頑張らなくても良いんだ……
そう思ってしまったとしても、誰が彼女を責められるでしょうか?
その結果、追い詰められた彼女は、自ら命を絶とうとします。
ですが、その末路を未来視で知った浅井ケイは、すぐさま行動を起こしました。
現在進行形で進んでいる時間軸だったからこそ、タイミングとして本当にギリギリだったのです。
この辺りの時間軸の説明は、後述したいと思います。
もう全てを終わりにしたい彼女に対し、浅井ケイは残酷なまでに自分勝手で優しい言葉を投げかけます。
※以下作品からの引用です
「待て相馬。5分だけ時間を稼げ。
僕はこの10分間の未来視を、君の未来を知る為だけに使う。
浦地政宗には何の対処もしない。僕が言っている意味が分かるね? 相馬。」「僕に悲しみだけを植え付けて、勝手にいなくなるんじゃない。
僕を救いたいのなら、兎に角5分、時間を稼げ。」
この言葉の意味は、複雑ではありますが、込められた思いはシンプルです。
相馬菫は、浅井ケイの幸せの為に、今迄、歯を食いしばって頑張って来ました。
しかし、折角彼女が必死に作り出した未来視を使うチャンスを、今、窮地に陥っている彼女の為だけに使うと浅井ケイは言います。
それはつまり、浦地政宗に対抗するには、再度、彼女が浅井ケイの前に現れ、
彼に未来視能力を使わせなければならない事を意味しています。
もう、今使っている写真はありません。リセットもできません。
もしここで、浅井ケイの言葉を無視して彼女が命を絶てば、今迄の苦労は水の泡です。
彼女の本懐を遂げる為には、この場をどうにか乗り切って、もう一度ケイに会わなければならないのです。
その為に、今は生きて、そして言うとおりに逃げろと浅井ケイは脅している訳ですね。
何て残酷で、しかし優しい言葉なんでしょうか。
結果、彼女は浅井ケイの言葉に従って、時間稼ぎを始めました。
どの道、彼にベタ惚れな彼女は、お願いを無下にできる筈はないのです。
彼女が稼ぎだした5分間の意味
追い詰められ、尚、5分と言う時間を捻出するために、彼女は浦地政宗の最も欲しがっている情報を開示します。
それは、前の記事でも解説いたしましたが、ここで詳しく語られました。
※以下作品からの引用です
浦地「私は、何を間違えたんだろう?」
相馬「貴方は、まず、『君は誰だ?と質問すべきだった』」
この流れで始まる、相馬菫の語り。
そして、それに対する、浦地政宗の本心が垣間見れるこのシーンは、後半でも屈指の名場面だと私は思っています。
私はこのシーンを見て、完全に声優さん達の演技に飲まれました。
鳥肌すら立ちました。
そして、このシーンの中で、浦地政宗と相馬菫が抱く、浅井ケイへのイメージがさらけ出されます。
※以下公式からの引用です
浦地「全く、驚愕だ。そんな嘘、誰にも見抜けない」
相馬「ケイは気付いたわ」浦地「成る程、浅井ケイ。あの少年も狂気的だ」
相馬「ケイはまともよ。彼だけがまともで何時だって正しい」浦地「何も間違えない正しい人間が、まともな訳ないだろう。
仲の良い女の子がアイデンティティを捨てる為だけに自殺した。
そんな構造にさえ思い至ってしまう少年が、まともな訳ないだろう」
完全に平行線です。
この二人の様な、完全に相反する意見の対比と言うのが、この作品ではよく出てきます。
本作品では浦地政宗は、浅井ケイの合わせ鏡の様に、扱われます。
蛇足ですが、同じように、津島慎太郎も違った意味で、浅井ケイとは違った側面を際立たせるキャラです。
視聴する人によって、どちらの言い分が正しく感じるかは、違ってくると思います。
私個人の考えとしては、どちらの言い分も正しい側面があるということです。
『ONE HAND EDEN』において語られた、AとBの箱の比喩。
こちらの話が、実は物語の根底に流れています。
人によって、選び取る正しさが違うのです。
その事を踏まえた上で、各所の対比をみてみると、見えてくるものがあると思います。
今回のこの二人の対比は、浅井ケイと言う存在の認識の違いによるものです。
赤の他人から見れば、浦地政宗の言う浅井ケイの評価が、私には正しく見えると思います。
実際、彼の言う、「まともな訳ないだろう」と言う評価は、私も正しいと感じます。
ですが、彼女の言う浅井ケイの評価も、彼の本質を良く表しています。
その辺りについては、後述したいと思います。
まともでない彼とまともでない彼女達
今迄、この物語を楽しんで来た視聴者の皆様なら、一度は……と言うか、何度も感じている事かと思いますが、浅井ケイを始め、相馬菫、春埼美空の3人は明らかに普通ではありませんでした。
その辺りが本当に肌に合わないという方もいらっしゃると思います。
ですが、それには明確な理由があります。
何故そうなのかと言う、彼女達の物語はこれまで、前面に押し出されて来たので、分かり易かったと思います。
ですが……浅井ケイの物語は、アニメでは特に描写が少なく、しかもその性質上誤解を招く事が多いのです。
もしかしたら、彼の事については、勘違いされている方も多いのではないかと思います。
そこで、最終回近くのこの回を起点に、彼の本質について、解説したいと思います。
浅井ケイは「羊の皮をかぶった羊」
これは、原作で中野智樹が発した言葉なのですが、この言葉が彼の本質を本当に良く表しています。
勿論、語源は、「羊の皮をかぶった狼」ですよね。
「一見、優しそうに見えて、その中身は、非常に獰猛で良からぬ事を考えている」という比喩です。
良く策略家の悪人なんかを表現するのに使われるのですが……。
「あれ? 浅井ケイって、まさにそうなんじゃないの? あのうさん臭さが嫌い」
とか思われた方は彼を誤解しています。
上手くミスリードされていると言っても良いかもしれませんね。
勿論、彼は所々で、私達の様な一般人には理解しがたい行動をしてきました。
一見すると、奇異な所が目立ってしまいますが……
何故そうなのか? 彼の根底にある考えは何か? という事を理解すると
そんな奇行も少しは可愛げのある物に見えて来ると思います。
浅井ケイの望みは善になる事
第1話で、春埼美空の本質に触れる話がありました。
彼女がロボットの様に、無機質で感情を失ってしまった原因について語られていました。
その原因とは、世界にはあまりにも悲しい事が多すぎる事でした。
彼女は、その悲しみを自分自身の痛みの様に受け入れてしまいます。
そして、それを消したくて『リセット』と言う能力を手に入れたのです。
能力は、その人が心の底から望むことで発現します。
春埼美空は、世界から悲しみを消したくて、世界を巻き戻す強大な能力を発現しました。
しかしその結果は、そんな強大な力を持つ能力でも、結局誰も救えないという皮肉な物でした。
彼女は誰も救えません。
ですが、それでも彼女は自分のルールに乗っ取って、行動し続けました。
その事実を目の当たりにして、浅井ケイは、彼女の事を「理想の善」と位置付けます。
この一連の事実が、浅井ケイと言う人物の本質を、これでもかと言う程、浮き彫りにしています。
彼女を理想の善とするその心理は、つまるところ、彼がそれを望んでいるという事に他なりません。
彼が望んで、しかし、届かなかった場所に、春埼美空が居るというです。
つまり、彼の理想は春埼美空の様になる事であり、自分はそうなれなかった事を意味しています。
彼は、相馬菫との会話で、善と偽善の話をした際に、こう断言していました。
自分の苦しみを消す為に行動する青年を『偽善』
心も無く青年を真似して行動する者を『善』
そして、その比喩は、こう置き換える事が出来ます。
浅井ケイ=『偽善』
春埼美空=『善』
そこからも、浅井ケイは自分が本当は善でありたいが、そうなれないと思っている事を示唆しています。
何故なら、そこには、彼がどうしようもなく、自分の欲望の為に善を成したいと思っているからです。
相馬菫に言わせれば、そんな風に、自分を否定してしまう位に、彼は潔癖だったのです。
我が儘で臆病な浅井ケイ
作中、彼は事ある毎に、虚勢を張っている姿が描写されています。
特に、第1話~2話のお話の中では顕著で、一見、悪人の様に振る舞うシーンが目立ちます。
これは、私なりの解釈にはなりますが、これは一種の虚勢であると考えます。
自分がどうしようもなく、善人になれないしそれを許容できないと考えている彼は、
その逆の立場を意図的に演じる事で、他人どころか自分をも騙そうと考えているのではないでしょうか?
まぁ、一部、素も出ていると思いますが……それは置いておくとして。
そう言った、彼の嘘や虚勢が、彼の本当の姿を覆い隠してしまっています。
先程も書いた通り、彼は善でありたいと心から願っているのです。
ですが、それを素直に見せる事を躊躇う位に自分の事を肯定できない臆病な人でもあります。
ですから、ぱっと見、彼は胡散臭い善人のように見えます。
そして、その皮をはいでみると……実は、本当に心の底から善を成したいと願う臆病な善人が隠れているのです。
だからこそ、彼は、『羊の皮をかぶった羊』なのです。
浅井ケイに魅入られた二人の女性
これは、書く必要も無い事かと思いますが、相馬菫と春埼美空の事です。
彼女達は、それぞれ違う形ではありますが、そんな浅井ケイの優しい世界に魅入られました。
〇 彼に依存した春埼美空
彼女は、第2話からずっと、浅井ケイを信奉していると言っても良い程、彼に絶対の信頼を寄せています。
とりあえず、にゃんにゃんしてみちゃう位に、彼を信仰していますしね。
何故、それ程までに彼を信じられたかと言えば……
それは、勿論、彼女に出来ない事を彼がしたからです。
彼女は、リセットと言う能力を生かせませんでした。
そして、彼女も浅井ケイと同じ根っ子を持っています。
つまり、強烈なまでに人を救いたいという想いは、共通しているのです。
しかし、その想いも徐々に変化していきます。
浅井ケイの言う事を守るだけだった彼女が、徐々に彼の役に立ちたいと思う様になりました。
そうして、寄り添うように同じ時間を過ごしていくことで、彼女も彼の見る綺麗な世界を共に歩んでいきたいと思うようになります。
〇 彼に捕らわれた相馬菫
春埼美空が、時間をかけてゆっくりとケイの世界を知って行ったのに対し、相馬菫は一瞬で、彼に捕らわれました。
何故なら、先程書いた通り、彼女の未来視能力は、感情や記憶を共有するからです。
彼女は、浅井ケイの未来を見て、一瞬で虜になりました。
彼女が今迄見た事の無い程、切なくて美しく優しい世界を、彼の中に見ました。
これは、あくまで私の想像になるのですが……
恐らく、最初に見た彼の世界は、能力の無くなった咲良田でそれでも足掻き続ける彼の物語なのだと思います。
彼の考えている事、感情、そう言った物を覗き見て、彼女は恋に堕ちました。
彼女は、その能力で、彼自身すら知らない彼の感情を完全に把握し、そして、捕らわれたのです。
だからこそ、彼女達は、浅井ケイの言葉を疑いません。
落ちろと言われれば、疑いも無く躊躇なく落ちる。
そんな狂った事が出来るのも、浅井ケイに捕らわれた世界でただ2人の女性だけなのです。
最後の3分 それだけで十分だった
相馬菫を無事、咲良田の外へと一時的に匿う未来を確定した浅井ケイ。
その時点で残りは3分。
彼は、その3分で翌日の12時までの未来を確定させる道筋を選び始めました。
その緊迫感たるや、映像の派手さがないにも関わらず、息を飲んでしまう程でした。
そうして、彼は、一つの道を選びだします。
この瞬間、彼の計画は確定したのでした。
その為にだけに10分間と言う刹那の時間のみ生み出された相馬菫は、
最後に「さようなら」と残して消え去りました。
「ありがとう相馬。僕は君の事を絶対に忘れない」
彼の言葉は文字通りの意味です。
彼は生涯、10分で消え去った彼女の事を忘れず背負っていくでしょう。
そして、最後の戦いが始まります。
次回は、その詳細について解説できればと思っています。
今回も、拙い解説ではありましたが、お読み頂きありがとうございました。
※本記事の画像は、 以下の権利者より引用させて頂きました。
問題のある場合は、削除致しますので、ご連絡下さい。
©河野裕・椎名優⁄KADOKAWA⁄アニメ「サクラダリセット」製作委員会
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