皆さま、こんばんは。
このような辺境まで、お越し頂き、ありがとうございます。
毎度ながらご報告が遅れてしまいましたが、裏ではひっそりと今日も今日とてテクテクする日々です。
今回もテクテクする為に選んだのは……?
そんな感じで、相変わらずの状況ですけど、今回もダラッと私の適当なテクテクライフをご紹介です。
のんびりテクテク日誌【14】 川治温泉編
※TOP絵 お友達のそあさん作

テクテクライフを楽しもうとすると、ある時点からどうしても遠くへ行きたくなります。
徒歩だけでなくバスや電車も使って近所を塗りきってしまうと、少しずつ少しずつ、遠くへ、まだ見ぬ地を塗りたい!となるのです。
ですが、遠くなればなるほどお金がかかります。
貧民たる私には、非常に辛いところであります。
なので私のテクテク旅は基本的に近場であったり、近郊のお得な切符を駆使して塗りに行くことが多くなるのです。
ですが、それでも、少し無理してでも遠くへ行きたい。
そう思う時が誰しもあるのではないでしょうか?
今回もそうした葛藤の末、無理やり塗りに言った顛末について語らせていただきますね。
そうだ、川治に行こう
この記事を書いているのは9月に入ったところ。
台風も過ぎ去り、秋の気配が徐々に強まっているのを感じるのですが、今年の夏はヤバかった。
都心でさ迷う私のようなテクテク民には、ヒートアイランド現象の洗礼は痛すぎます。
熱せられたアスファルト。
そびえ立つビルの隙間から容赦なく照りつける陽光。
それらを回避するように影から影へと移動する私(不審者)
日差しをモロに浴びれば、皮膚から「じゅわー」っと音がしそうなくらいに容赦ない熱さが襲ってきます。
そんな都心の生活を送る私の脳裏に、ふと去来したのは……
そうだ、旅に出よう
と言う、どこぞのCMのような文言。
地獄のような熱さに襲われる都心を離れて、静かな山奥でゆっくりしたい。
あ、温泉とかあったら最高すぎる。
そんな現実逃避をしたくなるくらいには、今年の夏は本当にヤバかった!
とはいえ、旅行をするには絶対的にお金が必要です。
宿泊費は言わずもがな、実は一番痛いのは交通費なのです。
両方合わせれば、近場の温泉地でも2万円は超えてしまう……。
流石にきつい。貧民にとって、2万は食費半月分……節制すれば1ヶ月分に相当します。
そんなお金をポンと出せる生活をしているなら、貧民は名乗れません(何)
しかし、そんな貧民な私でも楽しめる旅行は無いのでしょうか?
実はあるんです(CM風)
と言うわけで、貧民の味方。それが伊東園ホテルズです。
金が無いなら伊東園ホテルズで決まり
ある晴れた昼下がり。
サンサンと降り注ぐ、どころではなく殺意を感じる陽光を浴び、外出を諦めた私は、クーラー全開の部屋で調べ物をしていました。
テクテクがしたい。
しかし、外に出るのは辛い。
って言うか、温泉はいりたい。
と言うわけで、私のような「足なし、金無し、時間あり」の人が楽しめる温泉旅行とか無いかなぁと探したのですが……ありました。
それが「伊東園ホテルズ」さんです。
昔、家族でお世話になったこともあるので、存在は知っていました。
伊東園ホテルズさんは、昔のホテルを買収して傘下に加えつつ、格安の宿として提供しています。昭和時代では手も足も出ないようなホテルに、1渋沢さんで泊まることが出来るのが最大の魅力です。
しかし、世の中、そうは上手い話はありません。
勿論、格安になっているだけの理由はあるのです。
① 設備が古い宿が多い
② 料理は基本的にバイキング形式
③ 薄利多売の姿勢なので客層もそれなり
④ サービスは最低限 基本はセルフ
ぶっちゃけ、お金が出せる人なら高級宿に泊まって料理も温泉も楽しむのが良いでしょう。
しかし、私は泣く子も黙る(?)貧民です。
現時点でお金をあまりかけずに望みを叶えられるのは嬉しいです。
あと、目的としては、
① まだ見ぬ土地をテクテクする為に遠くに行きたい
② 飯も良いけどそれよりも温泉でゆっくりしたい
③ 個室が確保できるなら多少の古さは問題なし
④ 一人でゆっくりしたいのでサービスとかいらん(ボッチOKな宿)
と言う感じなので、私のようなタイプの人には悪くない選択肢かなと感じました。
さて、ネックになっているのが交通費と言うことは先に書きました。
そう、宿は安くても交通費がかかってしまっては、厳しいんです。
ですが、さすがデフレ時代を生き抜いた会社ですね。
気がついたらこんなサービスを始めてました。
※公式ページより引用です。

ま・じ・で・す・か!? 片道1,650円!?
乗るしかねぇ、このビッグウェーブ(バス)に!!
と言うわけで、行ってきました。
伊東園ホテルズ 川治温泉 一柳閣本館編です。
まずは予約 便利だが面倒な面も
思い立ったら吉日と言わんがばかりに行動するのが私です。
早速、公式ページより泊まる場所を厳選します。
私の要望は先に述べた通りですので、
・テクテクで塗れる場所
・温泉が楽しめる場所
・可能であれば人のいないところ
・往復バスで行ける宿(超重要)
を考えながら探します。
どのお宿も魅力的だったのですが、この一言が私の心を掴みました。
※一柳閣本館HPより

癒やされたい……。よし、君に決めた!
早速、公式ページより予約です。
しかし、ここでふと気づいてしまいました。
バスの空きが無いと、交通費がとんでもない事になってしまう!
ちなみに、最悪の事態を想定して、もし電車で向かった場合を調べてみたのですが……。

渋谷駅→川治湯本駅 約3時間 約4,000円(片道)
おぅふ……、往復でほぼ宿代と同じになる計算。これは無理。
他に経路は無いかと、Yahooさんで調べたら……

約4時間 約2,000円
これなら、割となんとかなる範囲ですね。
ただ乗り換え3回で4時間かかるなら、バスで良くね?と言う結論に。
あとは、乗り換えミスったら詰むレベルの本数の少なさっていうのも怖いところ。
よし、それならバスを予約しましょう。
そう思ってバスの予約方法を探すのですが……?
※一柳閣本館HPアクセスページより引用
西船橋駅・松戸駅 ⇆ 一柳閣本館
上野駅・南越谷駅(新越谷駅) ⇆ 一柳閣本館【運行日・運休日】
詳細はこちらをご確認ください。【料金】
・往復:3,300円(税込)
・片道:1,650円(税込)
※申し込み期限:ご宿泊の2日前まで【ご利用方法】
事前のご予約が必要となります。
満席の場合はお受けできません。
ご予約はお電話のみの受付となります。
ホテルのご予約時に、往復バスご利用の旨をお申し付けください。
インターネットよりご宿泊のご予約をいただいたお客様も、大変恐れ入りますが、往復バスのご予約はお電話にてご予約ください。
おう。電話必須……。
電話番号は、どれ? どれだぁ!? と探しましたが、泊まるお宿への直通番号がHPの上にあります。
※一柳閣本館HPより

他のお宿も、トップの右上にあるので確認して電話してみて下さい。
電話をしてみるとバスは空いてるとのことで、予約したかったのですが……
お宿を予約しないと無理とのことなので、一旦、電話を切って予約してから再度電話しました。
今思えば最初の電話の際に、そのまま予約してしまえば良かったなと(迂闊)
この辺りは、せっかく手軽なネット予約システムが有るのにバス予約に対応していないのは残念だと感じました。
さて、バスの予約の際に集合時間、場所と、保険のための書類を送りますと言われました。
これで安心です。
今後のことも考え、会員登録して無事予約完了です。
今回は「花の館 和室10畳」のお部屋に決めました。
思いつきで調べたので予約時に手頃な値段で空いている部屋がここしかなかったのです。
実は口コミを見ると、柳の館の方が本館で、より設備が古い部屋もあるらしく、低評価もチラホラ見受けられました。
結論から先に申し上げますと、私の泊まった部屋は文句なかったです。
しいて言うなら空調がやや弱く、冷房が若干効きが悪かったかなと感じたくらいです。
ですが、その辺りは慣れれば何ということはなかったです。
さぁ、久々のバス旅です。楽しみです!
一人のバス旅は超快適 だが、罠もある

※以降、日記風にまとめたので文体が変わります。
何だかんだで人生初のボッチ&バス旅となる訳で、少しの不安と共に集合場所へと向かったのだが?
ここでまさかのポンポンペイン(腹痛)!
密かに浮かれていたのか緊張していたのか何なのか……。
とりあえず事なきを経て、スッキリした気持ちで集合場所へ到着。
今回の川治温泉行きのバスが出るのは上野始発・新越谷経由とのことなのですが……?
周りを見渡すと、まさかのカオス状態。
色んな団体の方がいて何処に集まればいいかわからんのです。
とりあえずこの方は違うよなーと思いつつ、グランツーリズムのお姉さんに聞くと、改札前のロータリーで集まることが多いとのこと。
ありがとう、お姉さん!
よく見ると、ご高齢の方の集団が形成されつつあるので、このあたりかな?
先輩、お世話になります。
8:05頃に黄色の蛍光ゼッケンをつけた係員さんがヌルっと登場(目の前なのにいつ来たか分からんかった)

集合場所は本当に公園改札前のこの辺り。
8:35にロータリーにバスが来るとのことで、時間を潰すことに。
トイレの位置やコンビニまで教えてくれて助かる。
戦略物資を補給するため、newdaysへ特攻。
用意も万端なのでまったり待つ。
集まった人たちを見ると、伊豆方面と鬼怒川方面で別れる模様。
伊豆は小さなお子さん連れや大学生たちの集団が多そう。
対して、鬼怒川方面はお一人様やご年配の方が多い。
そしてバス乗車。なんと今回は、一人で2シートを贅沢に使用。
お隣さんがいないので、めちゃ快適ですわ。
バスは都内を進み新越谷駅で数名の乗客を拾い、そのまま高速へ。
快調に進み、あっと今に休憩地点である「佐野サービスエリア」へ到着!

既に自然感が満載で、これだけでも満足度が高い。

何でも名物ということで、「おいもフライ」なるものを食す。

ウスターソースの中に酸味があり美味。
十五分程の休憩で後半戦に突入と思いきや、いきなり渋滞で亀の進みに。
栃木都賀まで、ノロノロ運転。どうも事故らしい感じ?
ジャンクションで赤いレッカー車が横をすり抜けていった。
事故った車をどかす態勢が整ったのかな?
直ぐに事故現場を通り過ぎて、爆速で駆け抜けるバス。
渋滞は何だったのかと言うくらいにスカスカ。
定刻より1時間遅れで鬼怒川に到着。
個人的にはバスの中で半分寝てたので気にななかったが、こういうトラブルは起こり得ることを想定しておかないといけないかも。
先にホテル鬼怒川とさくらに停車してバス内のお客も徐々に減っていく。
その後、龍王峡で10分だけトイレ休憩(いつもは40分らしい)

その間に運転手の方と少しお話して、いつもはどんな感じが聞いてみたんですわ。
どうやら、夏は人が減る傾向があり、特にお盆前は人が少ないよう。
暑いから温泉に来る人が少なくなるらしい。
逆に言えば、ボッチには狙い目の季節ということらしい。
しかし、ここまで大自然の真っ只中に来られるなら夏の方が良いのでは?

そんなこんなでうねる道を進むこと10分程で一柳閣に到着。
チェックインは3時からと言うことで、1時間ほどあるので軽く周りを回ってみたが、渓流が実に美しい。

トンボが沢山舞っているのも実におつであるが、アップダウンが激しく、階段も急なので散策はややキツめ。

外に露天風呂もあるらしく、何人か入浴を楽しんでいた。
何やら薬師の湯という有名なものらしい(無学)

しかし、空気が美味しい。
流石に山の中とはいえ暑さは感じるものの、都会の殺意マシマシのものに比べればかなり手ぬるい。

そんな感じでグルッと回りを回ってロビーに戻ったのだが、多くの客が席で溶けていた。
ロビー脇には無料で飲めるコーヒーと烏龍茶があるので、これを頂きつつ空いている席に座る。
丁度、向かいの方々が年配の御夫婦っぽくチェックインまで時間もあったので、お話を聞いた。
御年91歳になるご夫婦のようでとても仲睦まじく、明るい方だった。
毎月いろんなところを旅しているらしく何個かおすすめの場所を教えてもらった。
奥様は恐竜館がとてもお気に入りで若い頃から好きだという。
目を輝かせて好きだと語る姿に、オタク心を感じた。同士よ。
今日はこれから帰るそうだが、バスが遅れていた関係でずっと待っていたとのこと。
これを聞いてやっとこの送迎バスの仕組みを理解した。
つまり、こちらに来るバスが、そのまま復路で帰りのお客様を拾って上野にまた戻るのだ。
今回はたまたま往路が事故で遅れたので、復路の出発時間が遅くなっているというわけだ。
なるほど。安いなりにリスクも有るということ。
何より、この復路のバスは出発予定が14:55とかなり遅い。
チェックアウトは11時なので、その後の4時間を現地でどうやって過ごすかを考えておく必要がある点は注意したいところ。
最悪、帰りは電車で帰るという選択肢も視野に入ると感じた。
しかし、この御夫婦は、私がチェックインする前の時点でまだバスが来ていなかったので、これから帰ると大変そうだ。
無事帰れる事を願いつつ、お礼を言って、先に部屋へと上がらせてもらった。
素敵な御夫婦だったので、これからも素敵な旅を楽しんで行くのだろうと思う。
やるな 一柳閣! だが惜しい点もあり

ロビーで入湯税やバス料金の支払いを済ませ、いざ自室へ。

おう、まごうことなき THE 昭和! と言う佇まい。
え、この部屋を独り占めしていいの? マジかー。凄くない?
勿論、設備は古く年季があるので綺羅びやかさや快適さを求めると物足りないと思う。
でも、おっさん的にはこういう萎びた感じが実に良い!

窓から見えるこの山と空のコントラストが最高すぎる。
何より本当に空気が美味しく、これだけでもゆっくりできる環境だと感じた。
と言うわけで、早速、この宿一番の売りと言っても過言ではない大浴場へ。
大浴場は最上階である12階にあり、展望が良い。
本当は写真を撮ってここに紹介したかったくらいなのだが、流石に人のいる風呂で撮影はやばい。
色々と終わってしまうので、とりあえず、公式ホームページから引用。
※一柳閣本館HPより

目の前の山々の雄大さと、木々の青々としたコントラストに、空の青さが実によく映える。
いやぁ、私こういうの大好物です。
そして、ひとっ風呂浴びたあと、更に貸切の家族風呂も堪能した。
これはチェックイン時に、フロントで予約すればボッチでも入れるので風呂が好きならおすすめ。

窓ガラスが少し汚れていて素敵な眺望がくすんでいたのは残念だったが、流れる雲を眺めつつ湯船に浸かるのんびりとした時間を過ごせた。
特に時間が夕刻ということもあって、徐々に茜色に染まっていく空が実に良かった。
これは総じてこの一柳閣に言えることなのだが、この貸切風呂だけでなく、大浴場も、そしてロビーも景色や眺望が本当に素晴らしい。
一方でその窓がどこも汚れてしまっていて、その感動が半減してしまうところが本当にもったいないと感じた。
経費の問題で清掃が厳しいのは理解できるのだが、ここが何とかできればもっとお客が増えそうなのになとは感じた。
夕食はバイキング方式で、多くの方が思い思いの楽しみ方をしていた。

品数も多く、お酒も飲み放題とあって、食べすぎた。茶色祭りなのは御愛嬌。

きゅうりの梅漬けと、ビール、味噌汁の相性が抜群で神だったと言っておく。
室内は常にクーラーが稼働しており、快適な温度に保たれている一方、廊下はややじめっとしていた。
十畳一間に、テレビあり、洗面所、バス、トイレ付き、窓際に山を望み長椅子で寛げる空間ありと、古き良き昭和の宿を体現した間取り。
夕食後、テクテクを塗りながら時間を過ごす。
これが至福のとき。誰にも邪魔されず、好きなだけ塗りまくる。最高です。
ただ疲れからかそのまま轟沈。
枕が変わったせいか熟睡こそできなかったが、しっかりと寝れた感じはあった。
そのまま、うつらうつらとしていると、徐々に空が明るくなっていく。
こんな風に日の出を感じながら朝を過ごしたのは、果たして何年ぶりだろうか?
朝風呂は5時台にも関わらず7人程と、割と多くの方が入りに来ていた。
朝焼けも美しく、これだけでもここに来たかいはあったと感じる。
朝食は一人で食べている方も多かった。

相方が寝てたりするのかな?
カラオケもあるので、ハッスル(死語)した人も多かったのかも?
おっさん、川治の優しさに触れるもやらかす
このままのんびり床でゴロゴロしながら帰りのバスを待ちたいところだったが、現実は無情である。
残念ながらチェックアウトと言う覆せないルールがあるのだ。
先にも触れた通り、チェックアウトは11:00まで。
しかし、帰りのバスは(予定通り来たとしても)14:55。
約4時間をロビーでボーッと過ごすのは流石に辛いので、どうしようかと考えていた。
そもそも私はなぜ、ここに来たのか?
そう、癒やされに来たのだ。それは叶った。
だが、もう一つ理由があったはずだ。
そうだ、私はテクテクライフで塗るためにここに来たのだ!
しかもこんな(失礼)山奥、そうそう塗りに来られるものではない。
であるなら、少しでもこの周辺を塗っておきたいと思うのは、テクテク民として当然であろう。
で、何か移動手段はないものか?と調べてみたのだけど……ありましたよ。

どうやら、夫婦渕線というバスが通っているようです。
時間を調べてみたところ、どうやら10:34の便がある模様。
やばい、めっちゃ乗りたい。
乗って、めっちゃ塗りたい(こっちが目的)
しかし、往路は良いとして復路の時間を見ると14時近くまでかかるので、割と余裕がない。
あと片道1300円が地味に痛い……。
うーん、どうすんべ……と迷ったので、とりあえず、フロントでチェックアウトする時に聞いてみた。
結論。めちゃくちゃ心配された。
どうやら、フロントの可愛いお姉さんがドン引きするぐらいには何もない場所らしい。
うーむ、そうか。いきなり気のみ気のままで行くには厳しいか……と、しぶしぶ断念。
しかし、諦めきれない私。よく見るとこのバスは途中で川治ダムを通るらしい。
ダムか。そう言えば殆ど行ったこと無いな。
脳裏によぎる雄大な景色。そして圧倒的開放感。
しかも、現地にはカレー屋さん?があるらしい。
これは、良いのでは? よし、行くか!(即決)
と言うわけで、乗るバスはそのまま、行先を川治ダムへと変更!
……この軽い気持ちで決めた行動が、多くの人に迷惑をかけることになろうとは、この時の私は知るよしも無かったのである(フラグ)

歩いて3分でバス停に到着。何もなさ過ぎて一周回って怖い。
ここ、で良いんだよ、ね?
と、ちょっと不安になること5分遅れでバスが到着。
イケメン運転手のお兄さんが、どこまでですか?と聞くので「川治ダム」まで、と答えると、一瞬何故か空気が凍る。
ん? と思うも、特に何も言われなかったのでそのまま乗車して席に座る。
現地の方々も乗車しているようで、やはり高齢者が多いかなと言う印象。
そのまま川治ダムへと到着!
しかし降りる間際に、お兄さんから心配そうに
「ここで降りると14時近くまでバス来ないですけど大丈夫ですか?」
と声をかけられた。
今にして思えば、それも至極当然の話だなとわかるのだが、この時の私は3時間くらい潰せば良いだけだし、最悪、歩いて戻れる距離だしイケルイケルと思っていたので、その旨を伝えて降りた。
お兄さんは、しきりに
「一本向こうの通りに別のバスもあるんで」とか、
めっちゃ心配してくれていたのだが、既にここまで来ている以上、どうにもならないのも事実。

心優しいお兄さんは、何故かその後、暫く発車せず、どこかに電話をかけていた。
一方の私は、ダムの壮大さに感動していた。

高い……一周回って怖い! あ、よく考えてみたら私、高所恐怖症だわ(今更)
とりあえず雰囲気だけでもお裾分け。
気がつくといつの間にかいなくなっていたバスを尻目に、ダムの雄大さを満喫する。

とりあえずトイレもある。もしものポンポンペインの時には、ここでお世話になれる!

さらにさらに、休憩したかったら資料館がある!
ここでなら3時間くらい余裕で過ごせそうだなぁ。
それなのに心配してくれるなんて、お兄さん、めっちゃ優しいな。
これが川治の温かさってやつか(感動)
そんな心遣いに癒やされた私は、資料館で色々と楽しんだ。

なにやらダムにもキャラが設定されているようで、冊子も頂いた。
展示物はダムの豆知識に加えて、放水のシュミレーターなんかもあって力が入ってる印象。
どうやらX(旧Twitter)やYoutubeもあるようなので、チェック!
ちなみに、ダムはカードにもなっているようで、各ダムの管理所でもらえるらしい。
オタク心をくすぐる内容。やりおるわぃ。

しかし、ここで残念なお知らせ。
カレー屋、やってませんでした……(絶望)
だが、こんな事もあろうかとコンビニで食料(コロッケパン)をゲットしておいたのだ。
大自然に包まれながら食べるコロッケパン最高~。あ、蜂は困ります、あー困ります!
それにしても、ダム凄いね。

見どころばかりで、ずっと見ていても飽きない。

角度によって見せてくれる顔が全然違うので、ボーッと眺めているだけでも楽しい。
そんなこんなで、ワクワクしながら見回っていたが、資料館も見尽くしてしまった。
さて、向こうには管理所があるのかな? 折角来たのだし、カードを貰いに行こうかな?
そう思って歩き出すと……向こうから人が。
設備の点検の方かな?と思いつつ、近づくと気さくに声をかけてくれた。
どうやら管理所の方で、凄くフレンドリーに色々なことを話してくれる。
このダムは、治水目的のダムのようで発電用でないとか。
発電用のダムは電力会社の管轄で、国土交通省は役割が違うとか。
「ほへー」ということばかりで、ボタンがあったら連打するところだった。
それくらい、多岐にわたる知識を披露してくれて、凄く濃密な時間だ。
正直、私一人のためにそこまでしゃべらせてしまって申し訳ないと思うレベル。
そんな話の端々で、私が一人で来たことを心配してくれたのか、しきりにタクシーを呼ぶことを進められる。
最初はバスを待つと伝えても、
ならば他の路線のバスがあるらしいからそれを使うと伝えても、
最悪、歩いて帰ることを伝えても、
危ないからタクシーを呼ぶ方が良いよ
と、強烈に進められてしまい、私も
ここまで進められるってことは何かあるんだろうな
と察するに至り、かなり早いですが助言通りタクシーを呼んで宿に戻ることにしました。
ちなみに、タクシーの電話番号も呼び方も全部レクチャーしてくれました。
いや、アプリ使えないんだよ。電話とか久々に使ったわ。
カードも貰ってしまって、本当に恐縮視っぱなし。

しかし、こんなおっさんを心配してくれるなんて……
これが、川治の温かさ!?(2回目)
タクシーを呼んだことで、安心したのか、ここで管理所の方は退場。

管理所の近くにあるお勧めされた見学通路を見て時間を潰そうと近寄ったのですが……

あ、私、高所恐怖症だったわ(2回目)
意気揚々と降り始めて最初の曲がり角で腰が抜けそうになり、あえなく這々の体で退散。
めっちゃいい景色だけど、私にはまだ早かったよ……。
そんなこんなで無事タクシーも到着し、乗り込みつつ、川治の人たちの温かさを運ちゃんに語ったのだが……衝撃の事実が。
「あー、ここの辺り、一人で来ると警察に連絡行くんですわ」
は? え? 何で?
「自殺者がねぇ……多いんですよ」
そう言った運転手さんの沈んだ声が響いた次の瞬間、対向車がすれ違う。
「あー、あれ、向かいましたね」
白に黒のラインに赤色灯。まごうことなきパトカーである。
「え、私、引き換えした方が良いですかね?」
「大丈夫ですよ、もう管理所から連絡も行ってるでしょうし。」
ここに来て、何がどうなったか、鈍い私にもやっと理解できた。
どうもあのダムでは自殺者が後を絶たず、一人で訪れた人はもれなく警察へと連絡が行くらしい。
しかも、これは帰ったあとで調べて知ったことだが、とある事件で悪い方向で有名になってしまった経緯があるようだ。
そういえば、バスの運転手さんも何故か電話をしていたし、管理所のおっちゃんも私が来てからこっちに出てきてるし、帰り際にパトカーとすれ違ったし。
もうなんというか、各方面に土下座したくなるレベルのやらかしと判明。
その節は、本当にすいませんでした🙇
もう、色々と申し訳ない、本当に。
ちょっと考えれば他にも熊の脅威とか、事故の可能性もあるし。
登山舐めて遭難する人と大差ないかもしれん……超反省。
と言うわけで、雑魚なおっさんが得た教訓。
ダムに行くときはちゃんと足を確保して行きましょう。
何なら一人で行くのはやめましょう。
けど、それだけ真剣に対応してくれたと言う事の裏返しでもあるので、
やっぱり川治の人たちは温かいなぁと感じました。
次行くときは、ちゃんと終点の夫婦渕まで乗ってそのまま帰って来ることにします(懲りない)
そうして、売られた仔牛のような気分で宿にドナドナされた私。
気を取り直して、串かど やまこし さんにお邪魔。
先日、歓談した老夫婦おすすめのお店である。
柔らかい雰囲気の女将におすすめを聞いて、和牛ハンバーグ定食をお願いする。

柔らかくフワフワなハンバーグなので、ガッツリ派には物足りないかも?

しかし美味なり!
美味しい食事を取って、少しだけ気力が回復するも、流石にもう外を見て回る気力も勇気もなし。
大人しくロビーで帰りのバスを待つことに。
今回は定刻通りに来たバスに乗り込み、帰路最初の休憩は日光おかき工房。

美味しそうなおかきが沢山で、試食も可能。
涼しいしトイレも綺麗だし言う事無し。
お礼というわけではないが、数点購入。お安い!
出発してしばらくすると、突然のゲリラ豪雨!
激しく雨粒がフロントガラスを叩き、あっという間に視界は雨飛沫で煙ることに。
それでも快調にすっ飛ばすバス。
行きも少し思ってたけど、この運転手さん、バスなのに妙に好戦的なのでは?
そんな戦いを制したのは我らがバス!
雨雲を置き去りに突き進んで晴れの領域に強引に割り込んで行った。
この勝負、勝ったな、ガハハハ。
と思ったのも束の間。
暫く走ると進行方向に何か光るものが?
その数は時間とともに数を増し……?
いやぁあああ!?ゲリラ豪雨リターン!
なんかすごい勢いで雷がおちまくってるんですが?
親の敵と言わんがばかりに、連発して落ちるさまはもう、芸術の様な状況。
そんな中、最後のトイレ休憩は羽生サービスエリア。
雷鳴は鳴り響くも、まだ雨は来てないのでサクッとお手洗いを済ませ、逃げ帰るようにバスの中へ。
そうして、ウィンカーも出さない上にノロノロ走る車に車線を遮られたりしながら、遂に上野に到着。
こうして、私の川治温泉旅は終了したのでした。
今思い返してみても、色んな意味で濃い体験でした。
皆さんも、興味があればぜひ、川治温泉と一柳閣へ足を運んでみて下さいね。
今日の一曲
今回ご紹介するのは往年の名作ゲーム『イースIV』から 作中BGMのアレンジで、『セルセタの樹海』です。
いやぁ、弦とギターの共鳴が心地よく、ドラムスの疾走感も相まって実に私好み。
今回の旅のイメージとしてぴったりだったのでご紹介しました。
川治温泉も樹海感が凄いですからね(何よ)
元々は、イース4の作中で聞けるBGMなんですよ。
当時、イース4は、複数の媒体で内容の違う物が出ていました。
その中で私が体験したのはPCエンジン版のものなのですが、今でも私の心を掴んで離さないくらいに名作です。
ちなみに、私の知ってる原曲はこちら。
このスーパーファミコン全盛期の当時としては、アニメーションしたりフルボイスだったりと衝撃の内容だったんですよね。
けど、PCエンジン版はアナザーストーリー扱いになった模様。面白かったのに。
流石に1993年発売なので、グラフィック部分は今見ると時代の流れを感じますが、音楽部分は今でも通用する出来栄えですね!
何より、ヒロインのリーザとリリアがめっちゃかわいいのよ(ぁ
と言うわけで、おっさんの青春を刺激した曲を聞きながら、散歩してみるのもおつなものですよ。
以上、今回の曲紹介でした。
そんな感じでテクテクライフにご興味のある方は、以下のサイトから是非是非、ダウンロードして体験してみて下さい。
今回の記事は以上になります。
お読み頂き、ありがとうございました。
※本記事の画像は、 以下の権利者より引用させて頂きました。
問題のある場合は、削除致しますので、ご連絡下さい。
©DWANGO Co., Ltd.
©テクテクライフ


コメント
更新お疲れ様です
ただの平和なテクテク日記かと思ってたらホラーでした……
たしかにダムを選ぶ人はいると言うのは聞いた事ありますが……
まあそれはともかく、温泉も観光も食事もテクテクも楽しまれたようで何よりです
わたしはLGBTQ的な諸々の事情で温泉には行けないので、羨ましいです
ハンバーグ……食べたい(*´﹃`*)
貧乏人にとっては旅行は宿泊費と移動費がとにかく痛いですよねぇ
わたしもいつかは冬コミに行ってみたいですが、ホテル代がおかしい値段なので諦めです
DMMゲームフェスで100万円当たらないかなw(推定100万分の1以下)
lenbrantさんへ
こんにちは。
おっと、この様な辺境記事にまでコメントありがとうございます!
なるほど、確かにある意味ホラー的要素もありますね。
個人的には笑い話的にしたかったのですが、割と洒落になってないですしね……。
お互いにWinWinの関係になれる方法があれば良いんですけど。
ダムに保養所とか作って、暫く住み込みで働いてもらえる制度とか作ったら割と何とか、ならんか。
今回は、皆様に迷惑をかけてしまったので、次はちゃんとバスで往復するだけにします(するんかい)
おっと、lenbrantさんも色々と大変そうですね。
ご紹介した貸切風呂とかなら人の目を気にせず入れますよ。
あとお部屋によっては露天風呂付きのものもあるので、良かったら探してみて下さいね。
ボッチがハードル高ければ、一人一部屋とかも空いてれば普通に借りれますので、選択肢を広く持って考えてみるとよろしいかと。
ハンバーグ美味しかったですよ!
次は鳥かな。そもそも何も調べないで行ったので後で知ったのですが、コロッケの有名なお店とかあるらしく。
行けばよかった……次はコロッケ食べに行きます。
コミケは、かなり大変なことになりますからね。私はコロナ的な意味でも厳しいです(かかったら逝く)
雰囲気だけを味わうなら午後から参加とかでも良い気がしますけど。
それなら離れたところの宿から直行出来るので、体力に自身があるならありかもですね!
私も100万円と言わず、1万円でいいからほしいところ。
投資に回します(いつもの)
ではでは。