皆さま、こんばんは。
このような辺境まで、お越し頂き、ありがとうございます。
第二期も進みが早く、なんと総集編となりました。
ここで区切ってくるという事は、ここから先は、怒涛のネタバレタイムですね。
二期に入ってからは、ずっと一期の解答編的な感じでしたが、それが更に加速していくことでしょう。
そこで今回は、17話までの時点で分かっている事や、私の理解していることを含めて、勝手に色々統括する記事にしたいと思います。
とりあえず、例の如く私は他のところから情報を仕入れず、個人の視点で楽しませてもらいます。
色々妄想しておりますが、今回も更にその妄想は深まるばかり!
そんな感じでお暇なアニメ好き、ガンダム好きの方はどうぞです。
※注意
本記事はネタバレ要素やそれに基づく私の予想を含みます。
また私は他のところで情報を得てませんので、あくまで私個人の妄想という事で聞き流してください。
今回のツボ!ここが好き!水星の魔女
nn総集編という事で情報もない緩い回になると思いきや、個人的に一番楽しめた回かもしれません(ぁ
母の日にちなんでプロスペラが来る!という予想がありましたが、ドンピシャですね。
しかし、ご本人様からの決意表明が……
母の日にナレーションプロスペラ担当は人選ミス言われとるのホンマ笑う
#水星の魔女 https://t.co/Rb2SnjN9HO
もう、明らかに狙ってるので爆笑中です。
公式サイトはこちらです。
さて、今回も勝手に妄想等を述べていきます。
あくまで私個人の妄想なのですが、何か新たな視点を得て頂ければ嬉しいです。
※注意
上等だ、ゴルァ!という方はそのままお進み下さいませ。
ち
ょ
っ
と
だ
け
間
を
開
け
ま
す
勝手な統括①:プロスペラに焦点を当てて考察してみる
私は今作で一番好きなキャラなので、彼女の一挙手一投足から目が離せません。
この辺りについては、過去記事で散々取り上げてきているので、細かくは語りませんが、この作品のキーマンは彼女といって良いでしょう。
なので今回の総集編で活躍した彼女を中心に、色々と考察していきたいと思います。
プロローグで気になる点を書き出してみる
・ガンダムは呪いである(既にGANDは忌避対象)
・ルブリスは特別なガンダムでありレイヤー33を突破できず開発が難航
・カルド・ナボにより、エリクトがルブリスに接続
・デリングの策謀によりヴァナディース機関急襲・壊滅(ガルド・ナボ死亡?)
・ルブリス起動&エルノラ・エリクトがコネクト→敵を準滅
・ナディム&エリクトのハッピーバースデー→ナディム死亡
文章だけでプロローグで起きた事実のうち、大事なところを書き出しましたが、私の印象としてはこんな感じです。
では、最初にこれらを基に、色々と妄想していきましょう。
◎GANDは人の思念を保管する性質がある
既に作中で語られている通り、GANDは人の意識をパーメット粒子の集合体として保存する性質があります。
つまりルブリスの中にはこの時点で数人の人の意識が保管されていると思われます。
その演算能力を利用してビットを動かし、機体を制御していると考えられますね。
なお、この現象がコピーによるものなのか、魂のような唯一無二の存在を移動させているものなのかは、現段階では情報がありません。
なので、どちらの可能性も残っているものとして語りたいと思います。
ここで重要なのは、元々、エルノラがルブリスのテストパイロットであったという点です。
作中の表現を見るに、既にルブリスに自我はあったもののこの世界へ出てくるのを嫌がっていたように見えます。
それをエリクトを通じてみる世界を知ったことで、自我が目覚め起動が可能となりました。
つまり、この時点で既にルブリス側では、コネクトした人の意識を感知できていると考えられます。
何故、ルブリスがこの世界に出てこようとしなかったかは想像でしかありませんがエルノラの意識を読んでいたからであると私は考えています。
エルノラの過去が明らかになっていないので詳しい事は不明ですが、相当苦労して来たことは写真一つ見ても想像に難くありません。
エルノラはこの世界の酷い部分を見てきたと思われますので、そんな心を読んだら出てきたくなくなるのは当然でしょう。
ですから、カルド・ナボはエリクトの子供ながらに希望にあふれた純粋な気持ちをルブリスに読ませたのでしょう。
ここで一つの疑問が生じます。
何故、そもそもエルノラはもともとのテストパイロットに選ばれたのでしょうか?
彼女の特徴的な事と言えば、一つしかありません。
それは身体機能をGANDに頼って生きるサイボーグであるという事です。
パーメット粒子が切れることで、手が動かなくなる描写がありましたよね。
彼女が一番の特別である理由はそこであると私は考えます。
つまり、パーメットに馴染んだ体である。
言ってしまえば半分機械の体である事が計画の一部であると考えられます。
これは、元々、GANDが医療技術を目指していたことと強く関係しています。
GAND医療が目指していたのは、宇宙でも人類が生存していけるという事です。
つまりは、四肢が欠損しようが、内臓が被ばくしてやられようが代替が可能であるという事。
更に突き詰めれば、有機生命体である人の体を捨てるという結論に行きつきます。
どこぞの銀河鉄道のような機械の体を求めた技術であるというのが私の結論です。
人の心がGANDに宿る。
ガンダムが人となるという事は、その技術の目指す場所と一致するという事ですね。
さて、何でこんなことをこの初っ端のプロローグで語っているかと言えば、以下のシーンである程度の説明がつくからです。
水性の魔女プロローグの18:53のとこなんですが見返してああああってなったんですよ。
エリーちゃんにエルノラママが『ガンドから出たコードを繋いでルブリスを動かしてる』んですよね。
エリーちゃんって本当に生身の体なんです……?… https://t.co/qYUMYKXxZj
この方のおっしゃる通り、プロローグのこの場面で、エルノラを通してエリクトがルブリスに繋がっています。
これは機体の制御をエルノラが行い、ビットの制御をエリクトが行っているという事でしょう。
生まれたての赤ん坊のようなルブリスですから、全てを任せるのは難しいんでしょうね。
ここで先ほどまとめた、どうしてエルノラでなければならなかったのか?という事に繋がります。
まず、第16話でプロスペラがベルメリアに真実を話したときに、エリクトの末路について語っています。
またデータストーム耐性のある拡張神経理論を推し進めたのはベルメリアですが、それをカルド・ナボは認めなかったと語っています。
あくまで私の見解ではありますが、これは中枢神経だけの話なので、末梢神経は残っていると思われます。
神経の仕組みを理解しているとピンとくるのですが、幾ら中心部分を変えても末梢神経が生身なら、データストーム時はあの模様が出てくるのは当然だと思います。
パーメットは粒子なので、神経を通って体全体へと行き渡るはずです。
神経は体の全ての場所に通っていますので、神経がやられる=その臓器は不全となると同義です。
筋肉は暴走しますし、心臓、肺、おおよそ血管の通っている全ての場所が誤作動を起こすでしょうね。
生身の部分にパーメット粒子が過剰流入して作用するのであれば、生身の部分が焼かれるような状況になるのかなと。
とは言え、ここはちょっと今の時点では情報が足らないので確定は出来ません。
先ほども書きました通りGANDの理想は宇宙に耐える身体を手に入れる事なので、今の科学技術の延長線上で考えるなら、全部機械に置き換えてしまった方が考察するうえで都合が良さそうです。
そして、恐らくカルド・ナボとベルメリアが対立したと言うのはこの部分であったと私は考えます。
一部を機械化することにこだわったベルメリアと対立したという事は、私の感覚では全部取っ変えちまえば良いだろうとしているのがカルド・ナボなのかなと思ってます。
元の体を残さないと人ではないと言う、人としての倫理観から逃れられないベルメリアと、そんなものはクソくらえ(お下品)なカルド・ナボの考え方の違いが、ここで浮き彫りになっているように感じました。
話は長くなりましたが、さぁ、本題です。
実は、プロローグの戦闘でエリクトとエルノラには明確な違いが出ているのですが、お気づきになった方はいらっしゃいますでしょうか?
それは、エリクトにはデータストームの証である青い光の刺青が出ていますが、エルノラには出てないのです。
パーメットスコアを上げると負荷がかかるので、それをエリクトが全部引き受けているという可能性もあるのですが、私はちょっとそこは懐疑的で、むしろエルノラの方にも負荷は出ていると思うんですよ。
先の通り、連結だろうが何だろうが、パーメット粒子はエルノラの体を通ってエリクトに流入しているはずですからね。
ですけど、全くそれを感じさせない感じです。
これ、どこかで見たことありますよね?
そう、スレッタと同じなんです。
私が以前より唱えていたスレッタは総GAND、もしくは殆どがGANDの体であると言う主張はここから来ています。
どう見てもプロローグのエルノラとスレッタが同じ立ち位置なんですよね。
元々のテストパイロットはエルノラだった点を考慮しても、これはそういう事なのでしょう。
この事実を理解した上で、もう一回物語を追ってみると、色々と2人の共通点が見えてきます。
例えば、ヘアバンド、とかね?(意味深)
プロスペラの謎 スレッタの謎
では、先に私が凄く気になっている点を指摘しつつ、そこから話を広げていこうと思います。
まず、私が本編に入ってプロスペラの動きとして一番気になっている点があります。
それは、明らかにGANDを使っているはずなのに、パーメット粒子の補充をしていない点です。
プロローグでは、さも当然のように粒子切れを起こしてGANDが止まっていました。
しかし、同じような体のはずなのに、本編では一回も補充するシーンがありません。
では、技術が向上してより燃費が良くなったのか? そう思いきや、15話で地球の状況が流れたときに、オルコットさんが普通にパーメット粒子を確保しているシーンがありました。
まぁ、技術格差があるのでその影響と言う可能性も捨てきれませんが、私はここにプロスペラとスレッタの秘密のカギが眠っていると感じています。
つまり、何らかの形でパーメット粒子を補充できているか、そもそも必要なくなっているという推論です。
そこで気になるのがやはり、あれですよね、あれ。
スレッタの場合は、ヘアバンド。
プロスペラの場合は、仮面です。
どちらも頭に付けるものですから、思考や脳と言ったものと関係が深そうです。
第16話で、プロスペラの仮面がエアリアルとリンクしていたことを考えると、これはどうやらエアリアルとリンクするための物であるという仮説が濃厚です。
しかし、なぜそんな事をする必要があるのでしょうか?
プロスペラがエアリアルをモニターするのはわかる話ですが、スレッタがモニターするのはおかしな話です。
プロスペラがスレッタをモニターするための物と考えると一応符合するのですが、それならヘアバンドである必要は無さそうです。
何より、あれは恐らくエルノラが使っていたものでしょう。
ならばカルド・ナボにモニターされていたという事になるのですが、それもちょっと違うと思います。
ですので、エアリアルとリンクしていないといけない理由があると私は考えました。
プロスペラはGANDに頼った生き方をしています。
それが今は補充が必要ない状況です。
スレッタは、見かけ上GANDと何の関係も無さそうな感じです。
でも、リンクは繋いでいるようですね?
これに関係があると仮定したなら、私は答えは一つしか思い浮かびませんでした。
つまりエアリアルを通してパーメット粒子の保管もしくはその制御を行っているという事です。
パーメット粒子が偏在していると仮定するなら、そこに集めて制御できれば問題無い訳です。
事実、データストームは普通にどの場所でも起きていますし、制御できないだけでそこらにパーメット粒子がある可能性が濃厚です。
この過程はスレッタの体にGANDを使っているという前提でないと成り立ちません。
で、じゃあ、実際どうなのか?と考えると……?
第10話で、医療用GANDの資格基準をパスするためにテスト起動した場面がありましたが、そこで最初だけよろけましたよね。
あれがヒントなんじゃないかなーと、私は思っています。
GANDは、相互干渉するようなので、制御下に置かないという事を聞きません。
仮にスレッタの体が総GANDであるならば、制御下に置く前の初期の段階ではよろけるのは当たり前なんだろうなぁと思いました。
勿論、スレッタがモニターされているだけと言う可能性もあります。
恐らくですが、パーメットスコアを観測するには、エアリアル、スレッタどちらのモニターも必要でしょうから。
でもそれだけを目的にするなら、日常生活でつける意味ってあまりないんですよね。
それこそ、両者をモニターするならコクピットに仕込めばいいだけなので。
スレッタの目を通してプロスペラが監視しているという悪魔の様な可能性も考えましたが、利点が皆無です。
スレッタの日常にそこまでの価値があるとは思えませんからね。
ほぼいつもつけている状態である事から、生活では必須のアイテムとは仮定できるのです。
そう考えるとやはりGANDを制御する機能やパーメットを管理する何かである可能性が濃厚であると私は考えています。
さて、この謎もそろそろ明かされる日が近いでしょう。
どうなって行くのか楽しみです。
余談:会話から読み取れる事とか色々
もう既に遠い日に思える『第一話』なのですが、実は重要な情報がてんこ盛りだった事は皆様、お気づきでしょうか?
スレッタの挙動不審さは言うに及ばないのですが、実は以下のような事実がありました。
①入港前はスレッタとエアリアルが話をしている
②スレッタのヘアバンドはお母さんに言われてつけている(プレゼント?)
③スレッタはお腹も空くし食事が可能
④ミオリネがエアリエルを操縦できる(GANDは無発動)
⑤スレッタが搭乗→パーメットスコア4以上(赤発動)
この事から以下の事が推察できます。
①エアリアルは学園内では意図的に会話しないようにしていた
②スレッタのヘアバンドは母譲りのものであり、何か必要性があった?
③食事ができる・涙を流せるとの事から、かなり高レベルのGANDもしくはその部分は生身の可能性
④⑤エアリアルの操縦は表面的な部分と、GAND発動時で違いがある。
→おそらくエリクトの意志によるもの。
今まで見てきた視聴者の視点で見ても、これだけの事が読み取れます。
新しい発見も数多くあると思うので、見直してみるのも良いかもしれませんね。
また第2話でのミオリネとデリングの会話は、改めて見てみると情報が満載です。
以下、各キャラの頭文字でセリフを列挙します。
※以下公式からの引用です
デ:ここに立てるのは、ベネリットグループの、それも上位企業の力ある者のみ。だがお前は違う。何の力もない、ただの学生だ。ミ:あんたっていつもそう。上から目線で、説明も無しに勝手に決める。デ:説明も相談も必要ない。私が決める。お前は従う。
娘だからと言って対等にものが言えると思ったか。ミ:何それ……。あんた王様?デ:そうだ!ミ:くっ……(気圧される)デ:私には力がある。お前には無い。力が無いものは黙って従うのがこの世界のルールだ。ミ:進めば、二つ(手を振り払う)だったら、決闘よ!デ:んん?ミ:私達が勝ったら、あんたはスレッタを私の婚約者として認める。負けたら好きにすれば良い。デ:私の話が理解できなかったのか。ミ:あんたが決めたルールで戦ってやるって言ってんのよ!自分の決めた事くらい、責任もって守りなさいよ!大人なんでしょ!!ヴ:意見宜しいでしょうか?偶然とは言え、あれは我が社のディランザを打ち破った機体です。今暫くの運用を検討してみては如何でしょうか?デ:どういうことだ?ヴ:近年の市場では、他社のモビルスーツのシェアが高まってきています。あの機体は業績回復の起爆剤になり得るかと。プ:学園での決闘は、エアリアルの実証実験に最適かと考えます。タ:機体の技術情報は提供して下さるのかしら?プ:勿論です。何を勝手に。カテドラルの協約を破る気か?(ざわめき)
このやり取りは、デリングとミオリネの親子バトルという以外に、凄く重要な事を示唆しています。
薄々感づいている方も多いかと思いますが、ここでのデリングの役割は、父である以上にこの世界の現実そのものなのです。
では、対してミオリネはどうかと言うと、子供である事も含め、それ以上に未来へ突き進む可能性そのものなんです。
そしてもう一つ。
ここでも『進めば二つ』の言葉が出てきます。
人によっては呪いにも感じられるこの言葉ですが、事あるごとに多くの場所で出てきます。
これについては、後程、考察を行いますので、とりあえず頭の片隅に入れておいてください。
またこの会話をまとめてみると分かるのですが、この回でミオリネが首の皮一枚繋がったのは、プロスペラ(とヴィム)のお陰です。
勿論、裏でプロスペラとデリングは繋がっているので、どうにでもなりそうですが、結果としてはそういう構図になってます。
なので、実はシレっとプロスペラに助けられていると言うのも面白い所ですね。
しかし、これを親子喧嘩で体現してしまう所に、この作品の凄さがあります。
この構図は、その後も続きます。
※以下本編第7話からの引用です
デ:お前の提案には価値がない。皆そう言っているのだ。どんな大言壮語を吐こうとも、それを裏付ける信用がお前には無い。エラン:当然だよね。デ:出ていけ。子供の意地に付き合うつもりは無い。ミ:待って下さい!守るわよ、あたしがあんたをプ回想(まずは貴方の、その可愛い意地を捨てなくっちゃね。)ミ:意地じゃない!!デ:何の真似だ?ミ:貴方に、投資して欲しい。貴方の言う通り、今のままじゃ私の提案に乗る人なんていません。ですから、ベネリットグループの総裁である、貴方の信用をお借りしたいんです。お願いします!デ:逃げるなよ?お前が考えている以上に、ガンダムの呪いは重い。
これもかなり印象深いシーンでしたのですが、文字に起こすとまた感じ方が違うと思います。
子供であるミオリネが、その事実を理解し、親に頭を下げるシーンです。
そして第2話での会話と合わせると、更にその意味は重くなります。
先ほども触れたように、この世界の現実はこうです。
力がない者には何も成せず、信用のない者には誰も力を貸してくれません。
この2回の会話で、デリングはミオリネにそう教えているわけです。
しかし、結局のところミオリネには、主にデリングが力を貸して難を逃れています。
さて、次の難局はどうなるでしょうか?
次はデリングが寝たままなので助けてくれる可能性が非常に低いです。
その時、ミオリネは難局を乗り越えられるでしょうか?
私は、残念ながら今回で悪手を打ったミオリネに手を貸す人は減ると思いますので、総裁選は普通にやったら負けると思っています。
デリングが意識を取り戻せばまだわかりませんが、この流れでそれはちょっと無いかなと。
そうなるとプロスペラが強引に行くことになるので、カオスな事になりそうです。
どちらに転んでも良いように仕組んでいるとは思うのですが、今後が楽しみ、なような怖いような。
ちなみに余談ですが……
第17話で、最後、スレッタが「だから、私を選んでくださいー」で負ける訳ですが、これはもう一回最終話辺りで同じセリフが来ると思います。
恐らくミオリネを救い出す時に手を伸ばしながらのセリフだろうなぁとかとか。
さぁ、どうなるでしょうか!
今後が楽しみです。
プロスペラの思惑は最初からブレてない
さて、今回の総集編でも主役級の働きだったプロスペラですが、皆さんはやはり彼女を悪役として認識していると思います。
ただ、私は本当に最初から、本当にそうなのか?と思う場面ばかりで、中盤付近でこれは製作者たちのブラフだなと感じていました。
色々と不穏な雰囲気を醸し出している彼女ですが、実は子煩悩で良い母親というのが私のイメージです。
何でそうなるのかというと、私は彼女の言動そのものを見ているからだと気づきました。
いや、演技も重要なんですけどそれって脚色であり、製作者の見せたい絵なんですよね。
今作は本当にその使い方が逸品で、視聴者を惑わそうと凄い過剰に演出してきています。
例えば、第8話での会話とか、彼女の本心がめっちゃ駄々洩れているので、面白いですよ。
※以下公式からの引用です
プ:エアリアルの事を知りたい?ミ:会社としてガンダムを扱う以上、色々お伺いしたくて。エアリアルは本当に安全なのか?量産は可能なのか?そもそも何故ガンダムであることを隠して開発したのか?とか。プ:エアリアルの過去のデータを全て送ったわ。ガンダムが欲しい人間は、私やあなたの言葉より数値を信じると思うから。ミ:どうも……。プ:それに量産は現時点では不可能よ。ガンドフォーマットは、データ蓄積どころか基礎部分すらわかっていない。まずは解析から始めないとダメ。回想デ:(お前が考えている以上に、ガンダムの呪いは重い)ミ:こういう事か。ス:あの、お母さん。プ:なぁに?ス:あのね、あの……どうしてお母さんは私にエアリアルの事、ガンダムじゃないって言ったのかなって。エアリアルは家族だよね? 呪いなんて本当は無いんだよね?プ:(立ち上がり外した右手をスレッタに向ける)怖い?ス:ううん。いつものお母さんの手だよ。プ:ありがとう。でもね、人は良く知らないものを恐怖に感じるの。人は恐怖を遠ざけようとする。攻撃しようとする。ガンダムが禁じられた機体という人々の意識は消えない。でも私は、あなた達を守りたかった。忌まわしい呪いの火の粉から。ス:……お母さん……。そう、だよね。私たちの為だよね!プ:勿論よ! 愛しの娘たちだもの。ス:変な事聞いてごめんなさい。これからは私もエアリアルの事守るから!お母さんのために。プ:皆に教えてあげて。ガンダムは皆の傍にいて良いものだって。ス:うん!
株式会社ガンダムの創設に向けて、プロスペラに話を聞きに来た時の会話です。
私はリアルタイムにこの話を聞いていた時に「うわー!? 全部ばらしてる、うわー!?」と画面に叫んでました(実話)
妙に芝居がかった声優さんの演技や、無駄に神々しくて胡散臭いプロスペラの演出でごまかされそうになりますが、実は作品内でも屈指の重要場面です。
まず初手のミオリネの問いに、素直に全部答えてます。
だからミオリネもそのまま素直に受け取ってます。
私は書き起こして初めて理解しました(愚鈍)
うおー、この2人、優秀すぎる。
で、ここからのスレッタとプロスペラの会話に、ほぼ全てが凝縮されています。
まず、プロスペラの言葉から、彼女が感じている呪いの具体例が出てきています。
それはGAND(ガンダム)に対する恐怖という感情です。
つまりプロスペラの目的は、このガンダムへの恐怖を払しょくする事で、エリクトやスレッタ達が幸せに過ごせる世界を築く事であると推察できますね。
ただ、そのやり方がどういうものかは、クワイエット・ゼロがどういうものかでかなり変わりそうです。
次に、実はこの時点で、エリクトがエアリアルの中にいるという事がバレてます。
何故なら赤で強調した通り、スレッタとエアリアルを指して、娘たち、私たちと表現しているからです。
これはまぁ、今更な話なので、良いと思います。
さて、本題はここからです。
私がプロスペラの事を悪人だとは思えない理由の一つがこの会話に隠れています。
どちらも同じ性質の会話なのですが、まず一つ目。
ちなみに隣のミオリネは息を吞んで驚いています。
これほど呪いの本質を語っているシーンもありません。
このやり取りは、勿論、スレッタの問いに答えるという意味合いもあるのですが、それ以上に、ミオリネ、そして視聴者に向けて呪いの本質を訴えかける場面なのですよね。
視聴者の皆様の中にも、手が外されて突き出されたシーンを見て不気味だと感じた方もいらっしゃるでしょう。
それが、あの世界にもある呪いの本質であり、こちらの世界にも勿論あるわけです。
そしてさらに凄いのは、ただ呪いはあるというだけではなく、呪いとはこういうものだ、という実例を使って教えられる人という点です。
それがプロスペラという母親です。
きっと普通の母親なら、呪いはあるの?と聞かれたとき、YesかNoで答えるでしょうけど、ちゃんと分かって貰えるように説明できてかつ、その手間を惜しまないという事実が既に凄い事です。
これは、子供に接したことのある方ならそう感じるでしょう。
いや、本当に凄いのよ。
そしてそんな教え方ができる母親が、悪い人なのか?
そんな手間をかけられる人で、ここまで信頼を得られる母親が毒親なのか?
私にはとてもそうは思えないわけです。
そして、さらにこの後のやり取りで、プロスペラの本心を垣間見る事が出来ます。
スレッタは、お母さんのために頑張るからね!(誉めて)
という感じの流れなんですよね。
ここで普通の母親の会話なら、この先に続く最初の一言は「ありがとう」の筈なんです。
お母さんのために頑張ってくれるのね、ありがとうね。となる流れです、これ。
ですけど、実際はその言葉は無く、お願いしている形になってます。
これはどういう心理なのでしょうか?
これは理由は簡単で、お母さんの『ため』に頑張る事を嬉しく思っていないのです。
ここでプロスペラが悪役で毒親だと思っている人の視点だと……
「ちっ、うっとおしいな、この子だぬき」と思ってそうだな
となるのでしょうが、私はそう思いません。
「あれ、プロスペラは親離れを願ってるのでは?」
こんな感じです。
実はプロスペラの行動や言動を追っていくと、そういう節がそこかしこで見られるのです。
特に一見、当たりが強いミオリネへの接し方も、そういう心理が漏れていたりする事も。
これ、もしもプロスペラが本当にスレッタを洗脳して、意のままに操りたいと思っているなら、こんな迂遠な事はしないです。
もっと適当に褒めて依存心を深めて、お母さん褒めて!→偉いわースレッターってなるはずなんです。
まぁ、そんな必要も無いほどスレッタがべた慣れしているからという線もありますが、それにしては割と良く面倒を見ているというイメージが強いですね。
こんな人がスレッタを意のままに操って最後は捨てる?
あり得ないなぁと私は思ってます。
さて、私の見え方として勝手に語ってきました。
これで次回でプロスペラが擁護できないレベルで悪役ムーブかましたら、見る目のない奴だと笑っていただければと思います。
わ、私は最後までプロスペラママンの事、信じているからね!(震え声)
勝手な妄想②:この作品が訴えかけている事
さて、ついにこの話をする時が来てしまいました。
と言っても、目新しいことも無く、今まで語って来た事をまとめ上げたらそうなると言う話になります。
読者の皆様は、ここまでこの作品を楽しんできて、どう感じていらっしゃるでしょうか。
面白いのは面白いのですが、とても不安になってハラハラするかんじでしょうか?
それとも、もう見ていられない、辛い!という人もいらっしゃるでしょうか?
私のように、最後はハッピーエンドで終わる。楽しみだ!という希少な方もいらっしゃるでしょうかね?
この作品の楽しさと凄さはそれこそ、私のしなびた脳では語りつくせないほどありますが、今回は、この作品が訴えかけてきている事……つまり込められたメッセージについて焦点を当てていきましょう。
私はSNS(主にTwitter)で、水星の魔女の感想を探すことがあるのですが、本当に数多くの世代で親しまれているなと感じています。
まず、この作品がこれほど多くの世代に受け入れられているのは理由がありまして、その一つが学園物であるという点です。
学園ものって皆様、どういうイメージをお持ちでしょうかね?
私はおっさんなので、望郷というかノスタルジックのなイメージが強いんですけど、逆に若い方からすれば今ある日常であると思います。
学園もの
→ 若者たちにとっての日常
→ 大人たちにとっての思い出
この対比からわかる通り、割とどの世代でも感情移入しやすい場所であり、舞台なんですよね。
それを主軸に置いたのは、流石と言う他ないですね。
そしてここに大人と子供の立場の代弁者を立ててきたことに、上手さを覚えます。
先ほど書きました通り、デリングとミオリネ親子の対比がありましたし、そこで現実と理想のギャップを上手く対立させて描いているのが、本作の魅力の一つでしょう。
何より、これによって大人なら大人の視点で、子供なら子供の視点で楽しめるという構図になっているのが非常に素晴らしい。
このように、どの世代でも楽しめる視点が用意されている作品であるという事が特徴の一つです。
そして、その特徴を更に生かして、呪いを演出しているところが、本作の本当に凄い所でもあります。
これ、私からすると凄く興味深い状況なんです。
本作の呪いと言うと、ガンダム、進めば二つ、ハッピーバースデー何かがパッと出てくると思います。
私からするとどれも呪いじゃないよなぁと思うんですけど、世間ではそう叫ばれてます。
最初のイメージで、皆さん、これらの事象を呪いというカテゴリに収めてしまっていますが、本当にそうなのか?と疑った方はどれだけいらっしゃるでしょうかね?
例えば、今回は進めば二つを例に上げましょう。
確かに、スレッタからすれば今まではこの言葉を拠り所に進めた魔法の言葉であり、グエル君にしたら進もうとするたびに酷い目に会う呪いの言葉に見えます。
立場によって、勝者と敗者がいて、それでも一歩ずつ前に進んでいる二人の姿が対照的ながら見事に描かれていますよね。
今回の決闘で、スレッタはグエル君に敗北し、全てを失いました。
これによって立場が入れ代わる事になったのですが、それはこの言葉が呪いの言葉だからとかではないですよね。
あくまで客観視点を持つ視聴者から見てそういう風に感じるという話です。
もう少し突っ込んでみれば、人によって見え方が違うんです。
この言葉は呪いと思いたい人にはそう見えますが、私は本質は違うと思います。
進むことで傷つくことも失う事もあるけど、それでも進むしかない
そう言う事を象徴する、背中を押す言葉になっていると私は感じています。
そしてこれは、視聴者に向けて送られている言葉でもありますね。
ついでにうがった見方をすると「つべこべ言わずにさっさと進めやゴルァ!」という風に私には見えます(鬼
1期EDでもある『君よ気高くあれ』ですが、正にこれを体現しています。
二期に入ってこの歌詞の重みがさらに増した感じがしますね。
そして今回の二期のOPでもそれは引き継がれています。
正に1期EDからバトンを受け取ったかのような曲であり歌詞であります。
1つ 怖気付いて後悔する将来よりも
2つ 殻破って進めば広がる世界
ここまで歌詞に入れ込んできて、グエルとスレッタに言わせ続けるという事は、進めば二つは、かなり重要なメッセージであると受け取る事が出来ますね。
この言葉は、本当にそのままの意味であると同時に、この作品の根底を成すものであると私は感じています。
さて、ここからはちょっとおっさんらしいムーブをかまします。
お説教臭い真面目な話になりますので、嫌な方はここで回れ右してくださいね。
では、それでも良い方は先に進みましょう。
この数年、流行病の影響やウクライナ情勢など世界はとても混迷を極めています。
そんな中でスタートしたこの作品です。
SNSなどで良くみられるやり取りでは、〇〇が正しいとか、賢い生き方とか、間違わない方法などが求められているように感じています。
確かに、間違わないで失敗しない生き方なんてものがあれば、きっと無難に過ごせるでしょうね。
特に私のようなおっさん世代の現状を見ている若者からすれば、ああはなりたくないと思うのも当然です。
ですが、そんな失敗だらけの人生を歩んできた、おっさんからあえて言わせてもらいますが……
そんな都合のいいものはない
ですよ、マジで。
幾らネットで調べたってそんなものはありません。
だって、正解と思われているモノなんてすぐに変わりますから。
5年もすれば新しい正解が出てきて、古い正解は使い物になりません。
そもそも、それすら正解だったかどうかは、人によって変わるようなものです。
ですから、私も失敗しまくって生きてきた中で唯一、言えることと言えば。
とりあえず進め。試してみてやってみて、それから考えろです。
あ、あと、仮に失敗しても他人のせいにしないで自分で背負ってあげて、ですかね。
自分の人生を他人に預けたらだめよ。
グエル君、人気爆上がり中ですけど、ちゃんと自分で背負って自分の人生を体現してるでしょ?
スレッタやミオミオがイラっと来るのは逆に背負ってるように見えないからでしょ?
だから進めば二つなのですよ。
確かに逃げればその場所をとりあえずは失わずに済みます。
ですが、進まないと何も変わらないですし、新しいものは手に入りません。
今あるもので幸せならそれでいいかもですが、無いものは手に入れるために動くしかないんですよね。
そういうメッセージがストレートにこの語には込められていると強く感じます。
私もそう思っているからこそ、余計にそう感じるというのもあるでしょうね。
なのでこの言葉は、進むことが怖い貴方に向けての応援です。
同時に、この作品の根底に流れるメッセージの一つがこれだという話になるでしょう。
この辺りも確信しているからこそ、何度も申し上げている通り、私はずっとこの作品はハッピーエンドになると思っている訳ですね。
いや、この薄暗い世の中の雰囲気の中で、心が張り裂けそうな後味悪い作品とか求められてないですって。
もし逆張りでそんな事になったら、ある意味で後世に残りそうですが、今までの感じとしてはそうはならんやろと思っています。
ただ現実問題として一定数の方はおそらく、この作品が酷い結末になると予想している、もしくは、無意識にそうなって欲しいと思っていると思います。
それは何故なら、安心したいからです。
「この世の中はやっぱりクソだった。救いもない酷い世の中だった。ほらね頑張るだけ無駄」
こう言いたい方が、一定数はいるんだと思います。
私も昔はそちら側だったので、凄く良くわかる。
そういう救いのない作品で安心したい心理が働くんですよ。自分は間違ってないって。
ただ今の私はそう思わないですし、そうなって欲しくないと思っていますので、そういう意味も込めてこんなどうでも良い記事をせっせとこしらえている訳です。
以上、おっさんからの小うるさい話でした。
ですが、この作品を楽しめば楽しむほど、そういう応援したい気持ちみたいなものを感じるんですよ。
さぁ、進もうぜ!
もっと前に行こうぜ!
そんなに怯えないで胸張って生きようぜ!
そういう何というか励ましの気持ちが随所から染み出ているように私には思えます。
こんな暗い情勢だからこそ、皆の心に希望の灯りがともるような素敵な作品になる事を願ってやみません。
そして、その作品を見て多くの方が前へ進む勇気を出せるようになればいいなと思います。
以上、最後はかなり説教っぽい話となりましたが、長くなったのでここまでにしましょう。
スタッフの皆様方も、また大変だろうと思いますが、無事に走り切って欲しいです。
応援しておりますよ!
今回の記事は以上になります。
お読みいただき、ありがとうございました。
© 創通・サンライズ・MBS
コメント
記事が、考察が長い!(いい意味で
毎度よくそこまで・・・と感心します
とりあえず特番自体はオープニングとエンディングでネタが仕込まれてて面白かったなぁという感じですし、ポイント解説もあったりでただの総集編じゃなくてちゃんとフォローとかもしてるなぁと
母の日ってのは出来すぎてると思いましたけどw
さて各種考察に関しては毎度のことですが「なるほどなぁ」と
ツイッターのトレンド入りもですが、つべでも考察動画とかありますし、みんな話したいんだなぁって思いながら見てますw
自分も引っかかってるのがプロローグでのカルド・ナボ博士の「死亡を確認」ではなく「生命(活動)の無力化」とかそんな表現だったことですね
「あれ?死んでないのでは?」って思いますよねアレ
エラン4号もですけど1期ラストでフレッシュトマトやった割には明確な死亡シーンじゃないのが怪しすぎるんですよね
エラン4号と言えば5号はエリィに拒絶されたのに4号はOKだった「差」も気になるところ
そもそもエラン本体の目的もよくわからんし・・・語り尽くせるのかなって
劇場版完結パターンだとちょっと凹むなぁ
スレッタはEDのアレを見るに総GANDで、おそらく肉体としては25歳のエリィの姿なんだろうなと
ミオミオがちっちゃいのを考慮しても身長がでかめなのもそういう理由かなぁとか
さてここからの後半戦もどうなるか全く読めないし楽しみですなぁ
すいません、連投になってしまいました
>>1
UCさんへ
こんにちはー
毎度ながらこの熱量がある割にどうでも良い事しか書いてない記事にコメントありがとうございます!
今回は頑張ったんです
流石に3日くらいずっと書き続けて推敲してたので、もうお腹いっぱいです(アホ
特番自体は私も凄く楽しめました
最初も良かったですけどタケモトピアノが美味しかったですね
これもしかして父の日(最終回直前?)はデリングですかね?(ぁ
考察に関しては私が好き勝手わめいてるだけなので、まぁ、そういう事で
恐らく世の皆様はもっと深い考察をしているんだろうなぁとか思ってます
してる、よね?(震え声
私はツイッターで感想を拾うとかブログで紹介できそうな画像付きの呟きを探すくらいですけど、それでも多様な意見が合って面白いですよね
プロローグって何気に重要情報てんこ盛りなんですよね
私もずっとガルド・ナボは生きてるって思ってまして
いや、だってGANDやん、彼女(いや彼かも)
あとこれは記事に書きませんでしたが口調が男なんですよな
もしかしてそういう意味で、もうメンバーにまぎれてるんじゃね?とかとか
4号は恐らくエリクトと同じ形かなぁと思ってます
なので今後スレッタがファラクトに乗る事で邂逅するんじゃないかと
エアリアル終盤まで出番無さそうだし!
4号と5号の差は、単純にスレッタの好感度の違いでしょうね
私の考察ではスレッタはあくまで集合体の一部でしかないので
つまりエアリアルと根元では同じものであると思ってますよ
エラン本体の存在は本当に謎なんですよね
情報が無さするのですが風向き変わるらしいのでココから無双する気がします
スレッタは個に戻るとエリクトベースの集合体に統合されるので25歳になるって事だと思います
パーメット世界の中の話になるので、ああなるんでしょうね
何にせよ情報が足りない!
この先も凄く楽しみです
ではではー